三人の子どもを連れた家族が、砂漠が生きた海のように揺れる星に降り立つ。 子ども達は波みたいにうねる砂丘を風より速く駆け下り、両親は空に浮かぶ島々を見上げる。 透き通る砂の海の下では、色とりどりの果物みたいなコーラルが、ありえない庭をつくっている。 透きとおる瞳をもつ不思議な生き物たちが、静かな案内人のようにその後ろをついてくる。 夕暮れになると市場に火が灯り、音楽と香辛料の匂いの中で、現地の人々が家族を輪の中へ招き入れる。 液体の月が銀色の光を砂漠にこぼす夜、この星でのひとときは、銀河を旅するときのコンパスのような思い出になる。